とつぜんですが「わたしたちの頭」。

ふだんは重さを意識することはあまりないと思いますが、どのくらいの重量があると思われますか?

なんと、およそ5kgもあり、体重の8%を占めます。

5㎏といえば例えば・・・

=米袋1つ
komebukuro

=シーズー 1匹
shih tzu

=ダンベル1本
danberu

・・・なかなか重そうです。

この重い頭が落ちないよう、からだ全体でバランスを取っており、特に頭を下で支える首はとてもよくできています。

頸椎

首は7個の頚椎(けいつい)という背骨がやや前に反り気味で積み重ねられた形になっています。この構造のおかげで首を大きく動かすことができ、上にある5㎏の頭の重さ・衝撃を竹のようにしなることで吸収・分散しています。

ストレートネックとは?

「ストレートネック」は、上のイラストのように前方へ反っているはずの頚椎の列が、まっすぐになってしまっている状態を言います。(首がまっすぐに歪んだ状態を示す言葉です。病名ではありません)

ストレートネック

「まっすぐ」といっても、直線のような状態になることはまずありません。ストレートネックの定義は、頚椎の生理的前弯角度(自然なカーブ)が30度以下の首の状態です。(正常な首の前弯角度=30~40度)

竹のようにしならず、固くまっすぐな状態になると、5㎏ある頭部が支えやすい位置ではなくなってしまい、不安定で支えにくくなります。

さらに、衝撃をうまく吸収・分散できなくなることが、少ない衝撃でも首や肩まわりに負担がかかり、こりが蓄積するようになります。

そのため、肩こりや首こりの症状がひどくなり、自律神経症状(めまい・頭痛・吐き気・不眠)や手のしびれが出ることもあります。

ストレートネックの原因は?

ストレートネックになる原因は様々ですが、最も多いのは不良姿勢と言われています。

何らかの理由により「うつむき姿勢」でいる時間が長くなることで首のカーブが失われ、「ストレートネック」になることが多いのです。「何らかの理由」とは例えば長時間のパソコン作業や、同じ姿勢を撮り続ける業務、あるいはスマートフォン操作などが代表的な原因と考えられています。

特に最近はスマートフォンの急激な普及により、スマートフォンの使いすぎによるストレートネックを「スマホ首」という俗称で呼ばれることもあります。

スマホ首

スマホ首

その他の原因としては「過度の意識的な姿勢矯正」もあります。

常にあごを引いて首を固めるような動作が求められるバレエ、社交ダンスを継続的に行うことで徐々に首のアーチが失われていく、というケースも多いようです。(もちろん、必ずそうなるわけではありません)

ほかには・・・

  • 格闘技(ボクシング レスリング 柔道など)による頭部や首への衝撃、あごを引く背中を丸くした姿勢
  • スキーやスノーボード店頭、車の衝撃事故などによる「むちうち」
  • 頚椎椎間板症(けいついついかんばんしょう)や頸椎症など、加齢により首の椎間板骨や骨の退行性変性から起こるもの

がストレートネックの原因となります。

ストレートネックのさまざまなタイプ

ストレートネックの主なからだタイプには以下のものがあります。

1.猫背・不良姿勢タイプ

猫背

このタイプがもっとも一般的で、ほとんどのストレートネックは「猫背」や「不良姿勢」に起因しています。あごが前に突き出た「頭部前方突出姿勢(とうぶぜんぽう とっしゅつしせい)」を起こし、首をまっすぐにしてしまいます。

2.バレリーナ・ダンサータイプ

hiraze

一見、背中がたいらで良い姿勢に見えますが、その分、頭と肩が首より前に出てしまい、首の付け根から急に折れ曲がりストレートネックの原因となります。

このタイプは、首だけでなく背中全体がまっすぐになる(ストレートバック・平背(ひらぜ))傾向にあります。

例えば、バレリーナの場合、回転する際に効率的な回転方法を考えると、回転軸はまっすぐの方が効率があがります。練習すればするほど、自然と背中や首をまっすぐにするという圧力が長くかかるため、ストレートネックを引き起こす要因になります。

背骨の自然な弯曲から弯曲のないまっすぐな形へと次第に変わっていき、その延長で頚椎もまっすぐになっていきます。

3.骨盤・股関節タイプ

kotuban senaka

骨盤や股関節に歪みがある(骨盤が前傾していたり、後傾していたりなど)場合、その歪みによる負担を避けるために背中全体のバランスが変わってくることがあります。

股関節の場合は、

・変形性股関節症
・臼蓋(きゅうがい)形成不全=(骨盤の形態異常のこと。先天的・後天的に臼蓋側(股関節のはまるお皿側)のかぶりが浅く、股関節が不安定な状態である状態)

があり、股関節がうまく噛み合わないので、多くはそれを補おうとして骨盤が前傾します。

その結果、背骨全体の弯曲に影響を及ぼし、首の自然なカーブが失われて「ストレートネック」へと変形していくことがあります。

4.足タイプ
  • 外反母趾(がいはんぼし)
  • 扁平足(へんぺいそく)
  • 浮き指

gaihanboshi henpei ukiyubi

など、地面に足がまっすぐ着かない場合、首のバランスが取れず、「ストレートネック」になることがあります。

当院でストレートネック改善のお手伝いができます

ストレートネックの原因を探ることで、からだの思わぬ癖を発見、改善してみませんか?

ストレートネックの改善で、逆流性食道炎を軽減できたケースもあります。

「姿勢を良くしよう!」と取り組む前に、「現在の姿勢や状態」をまず確認することが大切です。

きっと、上手に使えている部分も多々ありますから、当院にて現在の状態を確認しがてら、長年使ってきたおからだの良い部分を見つけましょう。からだが喜び、姿勢の改善につながりますよ。