院長のブログ

天気や気圧の変化で体調不良や頭痛になるのはなぜ?~気候と体調の関係

①「昔の手術の跡が痛んでいるから、明日はきっと(雨が)降るわ。」とか
②「膝が痛み出したから、明日は雨か曇りだよ。」

なんて身近な方でおっしゃる方はいませんか?
もしくは、そう感じていらっしゃいませんか?

「雨」「曇り」というお天気から、低気圧が近づく、気温が下がることがこの現象の原因と考えてみましょう。

①「昔の手術の跡が痛んでいるから、明日はきっと(雨が)降るわ。」

傷や手術痕(特に関節に近い筋肉や腱など)は、治療後数年経っても完全に回復して元通りになっておらず、ダメージが残っていることがあります。

このダメージを回復させるために重要な役割を担うのがカルシウムです。

カルシウムは、いわばダメージを受けている部分を「カバーしよう」と働きます。

筋肉や腱にダメージがあるとき、体を無理に使おうとするとそのダメージが大きくなってしまいますが、そうならないようにカルシウムが患部周辺を固めようとします。

そうすることで、以下のような流れで「痛み」が起こります。

1.不完全に回復した筋肉の中に、「カルシウム」の固まりができます。

2.そこへ低気圧が近づくと、交感神経が強まります。

3.交感神経が強まると、血管の収縮が引き起こされます。

4.血管が収縮すると、筋肉の中にできた「カルシウム」の固まりがさらに血行を悪くさせます。

5.筋肉の緊張がますます高まり、古傷周辺の血流はさらに悪くなります。

6.痛みが増します。

②「膝が痛み出したから、明日は雨か曇りだよ。」

冬の寒い日に、「肩が痛い!」「首がつまった感じがする!」という経験はありませんか?

寒さによって血管が収縮するので筋肉も固くなり、痛みが増してしまうのは自然なことです。

加えて天気の悪い日(雨、雪など)になると頭痛が酷くなったり、頭が重くなったり、肩こりがいつもより辛く感じたりと、さらに体調を悪化させる人がいます。このような症状は一般的に「天気痛」「気象通」といわれています。

また、冬以外で体調が悪化するのは梅雨です。梅雨の時期には、肩こりや腰痛、ぎっくり腰の他、体調を崩したり長引く症状が当院でも多く見受けられます。

ある調査によると、女性の約6割が梅雨の時期に体調の不調を感じ、約3割が梅雨の約2か月の間、常に体調が悪いと感じているという結果があるほどです。

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※ 2012年2月実施「血めぐり研究会」/20代~60代の女性930名を対象

そして天気はそこまで悪くなくとも、台風が近づいてくると不調を感じる方は多いようです。

通常の雨だけではなく、特に台風が接近すると強い症状を訴える人が多いことに加え「登山すると頭が痛くなる」「飛行機に乗ると頭痛がする」などの症状はよく耳にすることです。

医学的にはっきりと因果関係が分かっているわけではないですが「気圧」が体調に何かしら関係しているのは明らかです。

様々な研究結果をみると気圧の変化は自律神経や交感神経に影響を与えるようです。例えば特殊な部屋で被験者に待機してもらい、気圧を下げていくと交感神経が活発に働きだし、同時に痛みなどの症状が生じるという実験結果があります。

では、「気圧の変化」はどのように体に影響を与えるのでしょうか。

先程の
①「昔の手術の跡が痛んでいるから、明日はきっと(雨が)降るわ。」でご説明した通り、人体には気圧の変化をキャッチするセンサーが備わっています。このセンサーは耳の奥にある「内耳」にあります。気圧が下がると内耳からその情報が脳や神経に伝わり、自律神経のバランスが乱れる要因になり、交感神経が強まり、体調を変化させるのです。

1.気圧が低下すると内耳(ないじ)に存在するセンサーがそれをキャッチします。

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2.いつもと違う環境に身が置かれたと判断することで自律神経のバランスが乱れ、交感神経の興奮が高まります。

3.血流や感覚閾値(感受性)を変化させ、痛覚閾値が下がる(痛みを感じやすくなる)ため、痛みやコリ感などの諸症状を誘発します。

4.普段は痛まないけれどコリの強い腰や関節が固くなっている膝など、からだの弱点がシクシク疼くように感じます。

5.局所症状から全身症状・精神症状へと拡散していく場合もあります。

このようにして、季節の変わり目や台風時期など、目まぐるしく天候や気圧が変化する時ほど不調を強く感じます。特に梅雨時期は、気圧の変化が激しい上に、雨の日と晴れの日が頻繁に入れ替わるため、体調や自律神経が乱れやすくなります。

そのため、天気や気圧の変動による体調不良を予防するための効果的なセルフケア方法は「自律神経の乱れを改善しバランスを整えること」が有効な対策だといえます。

自律神経を安定させるための生活習慣

自律神経にとっての2大マイナス要素は「不規則な生活」「ストレス」と言われています。

不規則な生活は、生まれながらにして持っている体内時計を狂わせることで、身体への負担が大きく、体の調子が不安定になります。

不安定な体の調子を安定させるために働くのが自律神経です。自律神経を働かせすぎると、自律神経のバランス自体が崩れてしまいます。

生活リズムを変えるのはなかなか難しいですが、普段のリズムを一定にすることを意識してみませんか?

規則正しい生活=生活リズムの安定。

たとえば、「朝方寝て、昼に起き、夜に活動・仕事をする」といった生活スタイルの場合、体内時計とはズレた生活ではありますが、それを毎日続けるということは規則正しく行なうということですね。

睡眠に関しては、「長時間寝れば良い」「〇時間寝れば良い」という、一般的に言われるものに振り回されず、できるだけ就寝時間と起床時間を一定にすることで、自律神経にとって負担が少なくなります。

極端なムラを無くすことが大切です。休みの日でも、まとめて長く寝るよりも、「決まった時間に起きる→食事をする→休日だから日向ぼっこをしながら、少しうとうとする」
感じでバランスを取ることが大切です。

食事においても、一日三食きっちり食べることが重要なのではなく、なるべく同時刻にムラなく食べることが自律神経には良い影響を与えると言われます。

毎日2食しか食べないならそれを安定したリズムにしましょう。ただし、食べる時間はなるべくいつも同じにすることがポイントです。

規則正しい生活やストレス発散に併せ、こんなセルフケアもあります。

耳たぶマッサージ

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1.耳たぶを外側に引っ張ります。

少し痛いと感じるくらいがベストです。2~3秒引っ張ったら離します。これを3~5回繰り返します。 両耳行いましょう。片耳ずつでも構いません。

2.耳たぶを回します。

前回し3回、後ろ回し3回繰り返します。
※耳たぶマッサージ効果の解説※

耳の後ろには、胸鎖乳突筋、頚板状筋といった筋肉があるのですが、

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耳たぶを引っ張る、耳たぶ回しをすることで、これらの筋肉が緩むことにより、首こりや肩こりの症状がスッキリするという効果です。

「気圧の変化をキャッチするセンサー」が内耳にありましたね。

内耳は、聴覚はもちろんのこと、平衡感覚や姿勢を維持するうえで重要な器官です。低気圧がやってきて体調不良となる時には、内耳のコンディションも低下して、痛みやコリ感などと同時にめまいや耳鳴りが頻発することもあるのです。

乗り物酔いしてしまう方が服用する「酔い止め」が、天気痛・気象病の諸症状に効果があるとされているのは、この内耳のセンサーに働くからだと言われています。

耳が大切なんですね。

気候の変化で体調が変わる方は当院で体のケアを

「天気病」「気象病」の不調の原因を見極めることはとても難しいです。

そしてたいてい不調の原因は1つではなく、複数が複雑に絡み合っています。おからだの不調の原因を的確に見立て、当院の「オーダーメイド施術」でおからだのバランスを取りながら、全身を整えていくことで、快方に向かうお手伝いをいたします。

特に、自律神経のある背中をゆるめ、調整することは、深く呼吸出来るようになり、自律神経の失調を改善する上で効果的です。

季節の移ろいを楽しめる心身を取り戻してみませんか?

 

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