院長のブログ

整体にて肘から手首にかけての痛みが改善した患者さんの共通点は?

ちょうど同じ時期にご来院され、同じような過程で「肘から手首にかけての痛み」が改善された患者さんがいます。

8月にもかかわらず二週間以上連続した雨が続き、気圧差や湿度の高さも関節に大きく影響したものと考えられます。その他、お二人に共通する主訴とは全く違う部位が症状改善のポイントでした。症状や施術内容、改善過程を追って見ていきましょう。

症例1.

左肘から下にかけて力が入りにくい・たまに痛む(50代男性)

症例2.

右肘外側が痛む(10代男性)

【症例1】

左肘から下にかけて力が入りにくい・たまに痛む

患者さんのプロフィール

56歳男性(自営業)。

イベント会場の設営でからだをよく使う日もあり、一日中パソコンに向かう日もあり。慢性腰痛(特に右)があるがストレッチをしながらうまくつきあっている。

ほぼ一年前から左肘や左手首がたまに痛むようになる。物を持ち上げようとした際に力が入らない感じがすることがある。

来院のきっかけ、理由

1.左肘と左手首がたまに痛む

一年前からの症状。ふとした拍子に痛むが、いつ痛むかの共通点は見見当たらず。物を持ち上げた際、車の運転中、寝ている時に痛みで目が覚める、など。

2.左肘から下にかけて力が入りにくいことがたまにある

「1」と同時期からの症状。物を持ち上げようとした際、ごくたまにカクンと力が抜けてしまうような感じになる。「1」の症状含めレントゲン撮影など整形外科を複数受診したが異常は見られず。

実際に行った施術

・左側首から肩にかけてのライン(肩甲挙筋)の筋緊張を緩める

→押圧時、左肘にビーンと響く感じが長く続いていた

・左肩甲骨と右腰がそれぞれ反対側に比べアンバランスな状態を調整する。

→背中と鎖骨下の筋緊張を特に緩める。

・大きく開いていた左骨盤を調整する。

→左骨盤が開くことで左側体側全体の固さが目立った。左股関節と左脇の下を特に入念に緩める。

施術の結果

結果、10日に1度、計4回ご来院で「1.左肘と左手首がたまに痛む」「2.左肘から下にかけて力が入りにくいことがたまにある」の症状共に出なくなる。主な変化は以下の通り。

2回目:

前回施術後、久々右腰がものすごく痛んだ。2~3日続いたが、いつもまにか治まっていた。右腰が痛んだ時に、左肩にとてもこりを感じたが、左手首や肘痛はなかった。

3回目:

左肘が一度痛んだが、力が入らない感じはなかった。左肘や手首が痛む時には、左側の肩甲骨もこっているのでは?とふと気付く。

4回目:

左肘や手首がとても軽い。痛みや力が入らない感じになる予兆も全くなくなった!左肩甲骨を広げるように回したりストレッチをするようにしたら、毎日している開脚の可動域が広がる。慢性の右腰痛も軽くなっている。

【症例2】

右肘外側が痛む

患者さんのプロフィール

15歳男性(中学3年生)。

小学生から野球を始め、二ヶ月前まで中学校の野球部に所属。受験のため引退後、今は勉強漬けの日々。数年前、右肘内側を痛めたことがある。

野球肘と診断され少し休んだら良くなったが、以降たくさん使うと痛んだ。先月からは右肘外側に痛みが出る。

ご来院きっかけ、理由

1.右肘外側が常に痛む

1ヶ月前からの症状。野球肘と診断された内側の痛みは全く出ていない。長時間書いていると痛みが増し、右手首まで痛む。

2.右首痛

こりが強く固まってしまったような痛み。以前からこりはあったが、痛むようになったのはここ二ヶ月。(野球部引退以降)首痛がひどくなると「1」の症状も強くなる感じがする。

3.腰がだるい

「2」同様、からだが固まってしまうことでのだるさ。野球をしている時は左腰のほうが気になったが、最近は右腰のほうがだるい。

実際に行った施術

・右うなじ付近にあった強いこりをほぐす

→右肩甲骨付近まで固さが広範囲にわたる。僧帽筋(そうぼうきん)をゆるめる。

・右股関節の固さと右骨盤の開きを調整する
・右脇の下と右側の胸筋・腹部を緩める

→肩が内側へ入るような姿勢を調整する

施術の結果

結果、10日に1度、計2回ご来院で「1.右肘外側が常に痛む」「2.右首痛」ともかなり軽度になる。「3.腰がだるい」症状は気にならなくなったとのこと。主な変化は以下の通り。

2回目:

初回施術後、プールで泳いだ後のようなだるさと眠さが一気に出る。夕方から翌朝まで寝てしまうも、翌朝はとてもスッキリ!右肘と右首痛はなくなっていた。

以降、長時間勉強していると多少首がこる感じはあるが肘含め痛みにはならない。背中から腰と股関節ををストレッチするようにしたら、腰のだるさは出なくなった。

まとめ

お二人に共通する肘の痛みの症状改善のポイントは二つあります。

一つ目は首と肩のこりを緩めたこと。首の神経は肩を通り指先まで繋がっています。その途中にある肘という大きな関節は、痛みが出やすい箇所です。

症例1では、左側首から肩にかけてのライン(肩甲挙筋)の筋緊張を緩め、症例2では、右うなじ付近から右肩甲骨付近僧帽筋(そうぼうきん)の筋緊張を緩め、肘への負担軽減、腕まわりの筋肉が緩ませて力が入りやすくしました。

お二人に共通する肘以外の不具合が、二つ目の大きなポイントです。肘痛が改善したのと同時に、その部位が楽になった!とおっしゃっていました。股関節です。

症例1は左骨盤の開きが大きいことで左股関節が固くなっていました。症例2は右股関節が固く、右骨盤が開いていました。お二人とも腰には痛みや違和感をお持ちですので、下半身と上半身のバランスが取りにくくなっていたことで、股関節への負担がかかっていたのではないかと推察します。

裏をかえせば、股関節に「あそび」がある状態であればからだが上手にバランスを取ってこりや痛みを防ぐことができる。開脚の可動域が広がったり、ストレッチを始めたことで腰のだるさが軽減したとおっしゃていることは、「からだはバランスが上手に取れれば痛みは出にくい」ということを証明しているように感じました。

院長からのコメント

できるだけ力まない、負担をかけすぎないというのが、からだを痛めない大前提ですが、日々の生活でなかなか思う様にはいかないものです。

ただ、よく使う部位・痛い部位をカバーするためにこの部位ががんばってくれているかを考えることで随分楽になることはよくあります。

肩が痛いときに股関節をまわすと肩が楽になったり、股関節が痛いときに肩をまわすと股関節が楽になったりします。

からだははつながっています。

その関係性に着目することで症状を改善する策や、日々のケアのポイントを得ることができるのです。

 

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