顔は完全な左右対称ではないですが、最近は「顔のゆがみ」に悩まれている方も多いようです。
歪む、ということは具体的には左右のバランスに違いがあるといえます。具体的に歪みが起きやすい部分は次のとおりです。
- 眉尻の高さ
- 目尻の高さ
- 小鼻の高さ
- 口角の高さ
- 顔の幅
それぞれの部分で、左右での違いはありませんか?
歪みがある場合は左右どちらが上がっているかを見てみてみましょう。高さが上がっている方の筋肉が緊張しています。
顔には小さな筋肉がたくさんあるのですが、筋肉の使い方が偏ると、動いていない箇所は脂肪がつきにくくなったり、血のめぐりが悪くなって肌のくすみなどの原因になる可能性があります。
なぜか顔の片側だけにクマができやすい、たるむ、という人は「筋肉の動きのバランスの悪さ」が原因かもしれません。
そもそも、なぜ顔は歪むの?
頭蓋骨の中には内耳(ないじ)という部分があります。
この内耳には「三半規管(さんはんきかん)」という平衡覚を司る器官があります。
主にわたしたちが体のバランスを保つために働かせているのは、この「三半規管」と「目」です。
【顔が歪んでしまうメカニズム】
1.顔が傾く。(理由は後述)
2.平衡感覚がうまくとれない。
3.左右の目を同じ高さにするために他のパーツを調整する。
4.調整することで左右の歪みが生じる。
このようにして顔が歪んでしまいます。
このメカニズムのスタート地点は「顔が傾く」ことにあります。なぜ顔が傾いてしまうのでしょうか。その理由には、「骨盤の歪み」と深~い関係があるようです。
頭蓋骨と骨盤の密接な関係
体の中心にある骨盤は、上半身と下半身を支える土台のような役割をしています。
骨盤は
・左右にある蝶々のような形をした寛骨(腸骨、坐骨、恥骨)
・真ん中にある三角形をした仙骨
・尻尾のような尾骨から成り立っています。
仙骨の上には腰椎(ようつい:腰の骨)→脊椎(せきつい:背骨)→頚椎(けいつい:首の骨)とつながっています。
さらに、頚椎は頭蓋骨とつながっています。
すべてつがっているため、土台となる骨盤が歪むと当然頭蓋骨にもバランスの崩れなどの影響が出てきます。
まっすぐ立っているはずが、頭のバランスが前後左右でおかしい、となると三半規管がうまく機能しにくくなり、目の位置だけを合わせようとして頭蓋骨や筋肉に歪みが生じます。
その結果、耳の高さが左右で違う、目の高さや大きさが左右で違うなどとして表面上からも歪みが分かるようになります。
「顔だけの問題」と思い、小顔の矯正を行っても元に戻りやすい、などの原因はここにあります。そういう人はもしかしたら骨盤の歪みがあるのかもしれません。
なお、頭蓋骨と仙骨の間には呼吸による連動した動きがあります。
頭蓋骨は完全に固定された形だと思われがちですが、実は肺のように膨らんだり元に戻ったりする動きをしています。
頭蓋骨はヘルメットのように1枚の骨で構成されているのではなく、いくつかの骨が合わさってできていますが、その仕組みにより「動き」が生まれているのです。
この動きは脳脊髄液(のうせきずいえき)の循環のためにあります。(※脳脊髄液:脳と脊髄を包んでいる半透明な液体)
頭蓋骨と仙骨、どちらか一方でも動きが悪いと、この脳脊髄液の循環が悪くなり、心身共に様々な不調が出てきます。
- 不眠症
- 目の奥が痛い・めまい
- 耳鳴り・頭痛・頭が重い感じ
- のぼせ・ホルモン異常
- やる気や意欲が出てこない
- 集中力がない
- 頭にもやがかかった感じがする
また、うつ病や自律神経失調症の改善にも、頭蓋骨と仙骨の連動した動きを整えることが利用されています。
顔の歪みや姿勢が気になる方は当院へ
顔の歪みと骨盤や頭蓋骨の歪みが密接に関係しているということは、人間のからだにとって「全身が連動し、きちんと機能しているか」」ということが最も大切であるということだと思います。
小顔矯正などある部分だけ小さくしようとして、その後に頭痛やめまいなどが出ることは少なくありません。
わたしたちのからだが持つ絶妙のバランスを上手に活用するために、骨盤の歪みチェックから調整をサポートいたします!