こんにちは。院長の小澤です。
前回、成長を促す踵刺激をご紹介しましたが、
今回は、踵刺激は大人にもいいことがたくさんあるぞ!
ということをご紹介したいと思います。
骨密度が上がることは、広く知られていることですが、
腰痛や冷え、むくみなど、
日常生活で多くの方が悩まされる不調改善のカギの一つが、
踵刺激にあります。
踵を刺激することは、
骨・筋肉・血流・神経といった全身の健康に関わる
大切なケアにつながります。
今回は、大人が踵を刺激すると改善が期待できる不調と、
そのための簡単な運動をご紹介します。
踵が持つ重要な役割
踵は縁の下の力持ち。
普段は控えめで目立たない、
乾燥しがちで擦られることもしばしばですが、
次のような様々な働きを担っています。
体重を支える土台: 衝撃吸収: 筋肉や腱との連結: バランスの支点:
踵骨は全身の体重を受け止める骨
歩行やジャンプ時にクッションの役割を果たす
アキレス腱を介してふくらはぎ・骨盤へと力を伝える
立位や歩行時に姿勢を安定させる
謂わば「からだの礎」である踵を刺激することは、
全身に良い影響をもたらします。
踵刺激で改善が期待できる不調
1. 骨の健康
骨粗鬆症予防:
かかと落とし運動は骨に適度な衝撃を与え、
骨密度を高める効果があると報告されています
2. 筋肉・関節の不調
腰痛の緩和:
血流改善や下肢後面の柔軟性向上により腰への負担を軽減
姿勢改善:
踵にしっかり体重を乗せることで骨盤が安定し、
腰痛や肩こりも予防しやすくなります
3. 血流・循環の不調
冷え性の改善:
踵刺激によりふくらはぎの筋肉が働き、血流が促進されます
むくみ軽減:
下肢の血液やリンパの流れが良くなり、脚の重だるさが和らぎます
下肢静脈瘤の予防:
血液が滞らないようサポートします
4. 神経・代謝の不調
坐骨神経痛の緩和:
神経の圧迫による痛みが軽減される場合があります
自律神経の安定:
リズミカルなかかと刺激は副交感神経を高め、
睡眠の質向上にもつながります
糖代謝の改善:
運動習慣としての踵刺激は、糖尿病予防やメタボ対策にも有効です
腰痛持ちで踵が痛い場合は、刺激してもいいの?
腰痛の方が踵の痛みを訴える背景には
①トリガーポイント
②腰痛をかばってちょこちょこ歩きをしている
ことが関係している場合があります。
踵は刺激せず、
まずは腰や股関節、ふくらはぎをストレッチすることを
お勧めします。
①トリガーポイント
筋肉にできる「しこり(硬結といいます)」で、
そこを押すと離れた部位に関連痛が起こる現象です。
腰痛の場合は、 腰や臀部(お尻)の筋肉の硬い部分を押すと、
踵にかけて関連痛を飛ばすことがあります。
特にお尻の奥にある梨状筋のトリガーポイントは
坐骨神経を刺激し、踵の痛みを引き起こすことがあります。
②腰痛をかばってちょこちょこ歩きをしている
腰痛が強く出ているときは、
歩行パターンが崩れるため、膝がうまく伸ばせず
下腿部(スネ部分)に過剰な負担がかかり、
踵痛につながるケースがあります。
それにより、足裏が痛むことで 踵痛がでるというのも、
腰痛との併発例として、とても多いです。
大人におすすめの「踵刺激運動」
踵を刺激することは、骨の健康だけでなく、
腰痛・冷え・むくみ・自律神経の乱れなど、
全身の幅広い不調に効果が期待できます。
大人になると、なかなか跳ぶ機会もありませんので、
踵刺激で心も刺激!
ぴょんぴょん跳んで、元気に過ごしましょう。
体が軽く、ふらふらせずに安定してくるのを感じられますよ。
1. かかと上げ下げ運動
つま先を上げた状態、着地した状態、踵を上げた状態など、
一つの状態を「3秒キープ」するのがポイントです。
ゆっくり動くことで筋肉が喜びます。
腹圧をしっかりかけて、お尻が出ないように、
からだをまっすぐキープしながら行うことで、
体幹も鍛えられて一石二鳥!
踵を「ドン」と落としたり、つま先を「スッ」と上げたりする動作は、
メリハリをつけて行いましょう。
①~④を連続して行うことを1回とし、これを10回×2セットを目安に。
2. 踏み台昇降運動
20センチほどの高さの昇降は、地味にききます。
降りる時に踵の骨に刺激を与えるとともに、
股関節をしっかり動かせることで可動域が広がり、
足全体の筋肉を鍛える効果があります。
1セット5分を目安に。
3.ミニジャンプ運動
10センチほどの台から飛び降りて、踵に刺激を与えます。
体重の何倍もの負担がかかるので、無理は禁物です。
下にはヨガマットなど、安定してかつ緩衝材になるようなものを
敷いて行って下さい。
10回×2セットを目安に。
3.本気のジャンプ運動
台を使わず、その場で真上にジャンプし、足の裏全体で着地します。
股関節も伸縮させるように、少し低い姿勢からグーンと伸びるように、
体全体を使って跳びます。
跳んだ場所と同じところに着地することを意識してみましょう。
膝が痛む方は、無理せずほどほどに。
10回×2セットを目安に。