院長のブログ

その腰痛、実はストレスが原因かも!〜普通の腰痛との決定的な違いとは〜

こんにちは。院長の小澤です。
今回は「ストレス性腰痛」と「一般的な腰痛」の違いについて、
解説していきたいと思います。
本格的に寒くなるこの時期は、腰痛の症状が出やすい季節。

腰痛でお悩みの方は非常に多いですが、
腰痛には大きく分けて2つのタイプがあることをご存知でしょうか?
重いものを持ったり姿勢が悪かったりして起こる「一般的な腰痛」と、
心理的なストレスが原因となる「ストレス性腰痛(心因性腰痛)」です。
【ストレス】【加齢】で症状の原因を片付けがちな
世の風潮は好ましくないと常々感じていますが、
施術の現場で
「病院で検査しても異常なし」
「レントゲンでは問題ないと言われた」のに腰痛が続く…
という主訴を多く伺うことも事実です。
この記事では、
・2つの腰痛の違いと見分け方
・それぞれに適した対処法について詳しくお伝えし、
皆様の腰との付き合い方が良い方向に向かうお手伝いができればと思います。

 

一般的な腰痛とは?その特徴と原因

1.一般的な腰痛の主な原因

まず、私たちがよく経験する一般的な腰痛についてお話しします。
一般的な腰痛は、物理的な原因によって引き起こされます。
原因は多岐に渡りますが、以下のようなケースが多いです。

• 重い荷物を持ち上げた時の急性腰痛(謂わゆる「ぎっくり腰」)
• 長時間のデスクワークによる姿勢不良
• 運動不足による筋力低下
• 激しい運動での筋肉や靭帯の損傷
• 加齢による椎間板の変性
• 椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの疾患

この種の腰痛には、
はっきりとした「きっかけ」が存在することが多いのが特徴です。
「あのとき重いものを持ったから」
「ずっと同じ姿勢で座っていたから」
など、原因が分かる、自覚があることが多いです。

2.一般的な腰痛の症状の特徴

痛みの出方も比較的わかりやすく、以下のような特徴があります。

• 特定の動作(前屈み、立ち上がる、腰を捻るなど)で痛みが増す
• 安静にしていると痛みが和らぐ
• 朝起きた時は痛いが、動いているうちに楽になる
• 痛みの場所が一定している
• 動作と痛みの関連性が明確

レントゲンやMRIなどの画像検査を行うと、
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨の異常などが確認できることがあります。
整形外科での治療や物理療法、整体施術や適切な運動療法で
改善していくケースが多いです。

 

ストレス性腰痛(心因性腰痛)とは?心が引き起こす体の痛み

1.ストレス性腰痛の特徴

ストレス性腰痛(心因性腰痛)は、
心理的・精神的なストレスが主な原因となって起こる腰痛です。
この腰痛の最大の特徴は、レントゲンやMRIなどの検査をしても、
痛みを説明できるような明らかな異常が見つからないことです。
「検査では問題ないと言われたのに、痛みは確かにある」
「原因不明と診断された」
という状態に陥り、不安を感じる方も少なくありません。
病院を受診する腰痛患者の多くが、
画像検査では痛みを説明できるほどの明確な異常が見つからないと
言われており、
その中にはストレスが関与しているケースも含まれていると考えられています。
難しいですね。

2.ストレス性腰痛の症状の特徴

ストレス性腰痛には、一般的な腰痛とは異なる特徴的な症状があります。

• ストレスをより強く感じているタイミング(仕事中など)に痛みが強くなる
• 週末や休暇中、リラックスしている時には痛みが軽減する
• 痛みの場所が日によって変わることがある
• 腰痛以外にも頭痛、肩こり、胃の不調、不眠、めまいなどの
症状が同時に現れる
• 朝よりも夕方以降、疲れが溜まってくると痛みが強くなる
• 「このままずっと痛いのではないか」「治らないのでは」
という不安感を強く伴う

 

それぞれの腰痛に適した対処法

腰痛のタイプによって、適切な対処法は異なります。

1.一般的な腰痛の対処法

急性期(痛みが強い時期)

• 無理をせず安静にする(ただし、動けるなら軽く動く方が良い)
• 冷やす(炎症がある場合、受傷後48時間程度)
• 痛み止めの服用(医師の指示に従って)
• コルセットなどで腰を固定(短期間のみ)

回復期

• 温める(血流を良くする)
• ストレッチや軽い運動(ウォーキング、水中歩行など)
• 姿勢の改善(デスクワークの環境整備)
• 体幹トレーニング(腹筋・背筋の強化)
• 物理療法(電気治療、マッサージなど)
• 正しい体の使い方を身につける

また、長期的には適度に体を動かすことが回復を促します。

2.ストレス性腰痛の対処法

ストレス性腰痛に対しては、ストレス管理と心のケアが何より重要です。

心のケア

• ご自身にとっての十分な睡眠時間の確保
• リラックスできる時間を意識的に作る
• 趣味や楽しみの時間を持つ
• 信頼できる人に話を聞いてもらう、相談する
• 完璧主義を手放す(80点主義で良しとする)
• 「NO」と言える練習をする
• 認知行動療法やマインドフルネス瞑想の実践
• 必要に応じて心療内科やカウンセリングを受ける
• 自分の感情を日記に書き出す
(これはとてもお勧めです。ご自身にとって何がストレスなのかを俯瞰でき、気付きも多く有益です)

体のケア

• 軽い運動(ウォーキング、ヨガ、ストレッチなど)
• 入浴でリラックス(38℃くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かる)
• マッサージやストレッチで筋肉の緊張をほぐす
• 深呼吸や腹式呼吸の練習
(代謝も上がり、体が楽になります)
• 適度な有酸素運動(ストレス解消に効果的)

環境の見直し

• 生活リズムを整える
• スマホやパソコンの使用時間を減らす

体のケアと心のケアを両方同時に行うことで、より効果的に改善していきます。
どちらか一方だけでは不十分なことが多いです。

 

よくある質問(FAQ)

施術現場で多く質問されることをまとめました

Q1. ストレス性腰痛は病院で診断してもらえますか?

はい、診断可能です。
まずは整形外科で画像検査を受け、構造的な異常がないか確認します。
異常が見つからない、
または軽度の異常では説明できないほどの痛みがある場合は、
ストレス性腰痛の可能性について相談してみるのも選択肢の一つです。
必要に応じて、心療内科やペインクリニック(痛み専門外来)を
紹介してもらえることもあります。

Q2. ストレス性腰痛はどれくらいで治りますか?

個人差がありますが、ストレス管理と適切な対処を行うことで、
数週間から数ヶ月で改善するケースが多いです。
ただし、慢性化している場合は、より長い期間がかかることもあります。
焦らず、じっくりと向き合うことが大切です。

Q3. 痛み止めは効果がありますか?

ストレス性腰痛の場合、
通常の痛み止め(NSAIDs)だけでは根本的な解決にならないことが
少なくありません。
ただし、痛みを和らげることで日常生活が楽になり、
その結果としてストレスが軽減されることはあります。

Q4. ストレス性腰痛は「気のせい」ではないのですか?

決して「気のせい」ではありません。
先程ご説明した通り、
ストレスによって実際に筋肉が緊張し、
神経系に変化が起こり、本物の痛みが生じています。
心理的な要因が関与していても、痛み自体は実在するものです。
周囲の無理解に悩む方も多いですが、
自分の痛みを否定する必要はありません。

Q5. 再発を防ぐにはどうすればいいですか?

ストレスマネジメントを継続することが最も重要です。

• 定期的な運動習慣を続ける
• 十分な睡眠を確保する
• ストレスを溜め込まない工夫をする
• 自分の限界を知り、無理をしない(これが難しいところですが)
• 早めに休息を取る


「完全に治ってから」ではなく、
「今から」予防的なケアを始めることが再発防止につながります。

 

自分の腰痛を理解して適切な対処を

腰痛には様々なタイプがあり、物理的な原因によるものだけでなく、
心理的なストレスが深く関与しているケースも少なくありません。
大切なのは、自分の腰痛がどのようなタイプなのかを理解し、
適切な対処をすることです。
もし、病院で検査を受けても異常が見つからず、
なかなか改善しない慢性腰痛に悩んでいらっしゃるなら、
ストレスが関係している可能性も視野に入れて、
ご自身のおからだを観察してみてください。
私自身、自分の心身に向き合った時に痛感しますが、
心と体は決して切り離せないものです。
心身一体。
体のケアだけでなく、心のケアにも目を向けることで、
長年悩んでいた腰痛が改善するケースに立ち合わせて頂いたことも、
今までに多くありました。

「原因不明だから治らない」のではなく、
「原因が不明なら、様々なケアで改善できる」と前向きに捉えられたら、
もう改善の第一歩の踏み出しです。
医療機関やカウンセラー、私共のような民間療法も含めた専門家に
複合的に相談しながら、
ご自身に合った対処法を見つけていけたらいいですね。
あなたの痛みが少しでも軽くなり、
快適な毎日を取り戻せることを願っています。

 

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