長時間にわたるパソコン作業や読書、スマートフォン閲覧など、目を酷使した後に起こりやすい「眼精疲労」。
平成10年度の「厚生労働省の調査」によれば、パソコンを用いた作業で、疲れを訴える人が増えたと認識している事業所は全体の約34%。また、全体の9割を超える人が目の疲れを訴えています。現在はその時点よりもずっとIT化が進み、パソコンやスマートフォンのブルーライトの影響を受ける人も増え、若年化していますので、目の疲れを感じている人はかなり増えているはずです。
朝起きてから夜寝るまで、わたしたちの目は常に動いています。
起きたらスマートフォンや新聞のニュースに目を通し、学校や職場に行けばSNSやメール、パソコンでの資料作りや読書など、目を使わないで活動することはほぼありません。
夜になっても目が休まることはなく、テレビやインターネットを楽しむ時間を過ごしたり、ベッドに入ってからもスマホで色々・・・という人も多いです。そのため目の疲れから回復する時間が少ないですし、視力が低下する原因にもなっています。
目が疲れた状態を一般に「疲れ目」といいますが、これは一晩眠れば朝には回復するレベルの疲労をさします。
一晩ぐっすり眠って目の疲れが取れる「疲れ目」が「眼精疲労」にまで進展するのは、疲れ目を感じる状況にあっても休息を取らなかったり、断続的に疲れ目を感じる状況が続く場合が多いようです。
疲れ目は
- 目の奥の痛み
- 目のかすみ
- 異物感
などを目そのものに症状を感じますが、
眼精疲労になると
- 肩こり
- 頭痛
- 不眠
- 吐き気
- 食欲不振
- めまい
などを様々な症状を引き起こすと言われています。
眼精疲労によっておこる様々な症状
1.眼精疲労が原因となる頭痛は「緊張型頭痛」と「片頭痛」
・緊張型頭痛
頭がキリキリと締めつけられているように感じる頭痛です。肩や首の筋肉の緊張によって起こることが多いので、肩や首の強いコリも同時に訴える人が多いのが特徴です。
短時間で治まることが少なく、長期間にわたって痛みが続くこともあります。血流が悪くなることによるめまいや、痛みや緊張で疲れてしまい、全身のだるさを感じることもあります。
・片頭痛
(個人差はありますが)およそ月に数回の頻度で、発作的に起こる頭痛です。左右どちらかのこめかみ、または両側がズキンズキンと脈打つような痛みを感じます。人によっては吐き気を伴うこともあります。数時間から3日間程度続くこともあり、女性に多いのが特徴です。
・群発頭痛
片頭痛や緊張型頭痛も厳しい症状ではありますが、比べ痛みの強さがかなり強く、頭のなかをえぐられるように感じるなど、痛くてじっとしていられないほどの頭痛を「群発頭痛」といいます。
群発地震のように、ある期間に集中して強い痛みが起きるところからつけられました。
たとえば、春先や秋口など季節の変わり目にはじまり、一度痛みがあらわれると、毎日のように頭痛を起こすようになります。痛みは一定期間、たいていは1~2ヵ月くらい続きます。
その後、半年から2~3年と、しばらく時間がたった後、再び同じような頭痛に見舞われるのです。頭痛の起こっている期間のことを「群発期」と呼んでいます。
群発期以外の期間は、頭痛はすっかり治まってしまいます。女性に多くみられる片頭痛に対し、群発頭痛は20~40歳代の男性に多く、女性の4~5倍にのぼるともいわれます。その理由ははっきりしていません。
一般的に慢性化する頭痛は、「緊張型頭痛」と「片頭痛」、そして「群発頭痛」の3タイプがあると言われており、片頭痛と緊張型頭痛は、その原因が眼精疲労である可能性があります。
2.眼精疲労と関係がある吐き気は、主にストレスが原因
長時間のパソコン作業にとどまらず、オーバーワークや人間関係の悩みなど、疲労感や不安感を常に持ちながら生活を送ることが眼精疲労の原因となることがあります。
ストレスによって血の巡りが悪くなり自律神経のバランスも乱れてくるので、肩こりや不眠、不整脈、そして吐き気を感じることもあるのです。その際は、ベルトやブラジャーなど身体を締め付けるものを外して身体を楽な状態にし、横になります。
また過矯正の眼鏡やコンタクトレンズなども目に負担をかけ、パソコン作業中の吐き気に繋がります。
3.眼精疲労と関係があるめまいは、「視性めまい」
視覚の異常を脳が受け取ると「視性めまい」を引き起こします。視性めまいには、空間認識障害や強い光による衝撃などさまざまな要因がありますが、眼精疲労も視性めまいの大きな要因といわれています。
眼精疲労が慢性化し血液の流れが悪くなる血流障害と重なることで、ふらつきなどのめまいを誘発しやすくなります。
眼精疲労にお悩みの方は当院へ
今回は、眼精疲労が原因というテーマの上でお話しましたが、頭痛の原因がなにか特定できない場合、とても不安になりますね。
日頃、ご自身の心身がどのくらい元気な状態か、どの辺りが疲れているかを会話する場所を持つことで、疲労感や不安感を常に持ちながら生活を送ることが随分軽減します。
顔面と首、首と肩、肩と胸まわり・・・
痛みの出ている場所だけではなく、それぞれ関連する場所を順番にゆるめていくと、からだ全体がすっきりし、気持ちも前向きになります。
からだの部位のつながり、心とからだのつながり。つながりを大切にする施術をご提供します。