院長のブログ

耳先から血が飛び散る!「寒冷凝集素症」の対処とリンパマッサージ

こんにちは。院長の小澤です。
日本海側の大雪や強い冷え込みから始まった今冬、
看板犬ウィルにとって初めての冬ということもあってか、
なかなか体調が整わない冬の入口でした。
目ヤニや咳の不調は食養生で快方に向かうも
https://higetsu.com/2021/02/07/will-winterills-jinsoup/
年末に小さな傷から始まった
右耳付け根と左耳先の外傷はなかなか治らず。

年明け1/10には、
ブルブルブルブルといつものように体を振るったその瞬間!
耳から血が飛び散る!!
これには本当に驚きました。
出血自体はすぐに治ります。
かさぶたのようになって
「これで良くなるかな」
と感じるほど良くなるも、
ブルブルと体を振るとまた血が飛び散る…
その繰り返しでした。
体をブルブルッとする行動を抑えることは当然できず、
その度に壁やドア、至るところに血しぶきが飛びます。
ウィルも何となく元気なく、
私も血飛沫を拭きながら途方に暮れ、
いつもお世話になっている動物病院http://www.nagaiki.co.jp/ を受診。
寒冷凝集素症かんれいぎょうしゅうそしょう」 と診断されました。

寒冷凝集素症
低温の刺激によって起きる自己免疫疾患です。
低温条件で赤血球の凝集がおこることが発症の原因になります。
血球同士がくっついて赤血球が壊れてたり、
隣接した血管が炎症を起こしたり、
血行不良が起きて皮膚が部分的に変色・壊死してしまいます。
ミニチュアピンシャーやイタリアン・グレーハウンド、
ミニチュア・ダックスフントなどに多く見られる傾向があります。

引用:https://goron.co/archives/8982より

抗生剤を3日間服用、日に日にきれいに治っていきました。
血飛沫が飛び散ることは全くなくなりましたが、
右耳付け根は、まだ少し血が滲むので
ゲンタシン軟膏は引き続き一週間塗り、完治しました。

「血が飛び散ることも心配でしょうが、
血がすぐに止まっているかの方がさらに重要です」
とご指摘を受け、
血小板の検査を受けて異常がないことを確認できたことも
受診して良かった点でした。
食養生や施術などで未病や初期症状を防ぐこと、
難しい場合は速やかに動物病院を受診し適切な処置を施して頂くこと。
このバランスの大切さを痛感する出来事でした。

血行不良によって起こる「寒冷凝集素症」。
耳からリンパ中心へ向かってマッサージを行っていたのは
方向性として良かったようですが、
もっと早い段階ですべきだったことは
「スヌードなどで、耳を押さえること」
だったと痛感しています。
動物病院を受診した際も
「泥棒みたいなあれ、付けておくといいよ」

とアドバイス頂き、doggo.tokyoさんに
https://doggotokyo.kawaiishop.jp/
冬の初めに作って頂いていた洋服の首部分を伸ばして、
スヌードを一緒につけられるように改良して頂きました。

困っている事情を説明したところ、
お近くなこともあり、当日の夕方!
取り急ぎにとお手製スヌード2枚と洋服1枚を
急いで改良してお届け頂けたことは
本当にありがたかったです!
具合が悪く、心もふさぎがちなところに頂けた親切は、
文字通り身に沁みる出来事でした。

スヌードだけではブルブルとすると取れてしまい、
犬もかんたんに外してしまいます。
洋服一体型もやはり、ブルブルの振動で取れやすいですし、
キュッと先を絞めてしまうと、余計血行不良に。
doggo.tokyoさんのアイデアで
スヌードの上に洋服をかませることで
安定して付けていることができました。

締め付けずに耳を固定することができたおかげで、
血飛沫が飛ぶ出血もなくなり、
予後もとても回復が早かったです。

 

耳マッサージ+リンパマッサージ

「寒冷凝集素症」予防と補完療法として、
血行不良部分のマッサージが良いとされます。
耳周りの血行を促しつつ、免疫を上げ回復を早くすべく
耳から浅頸せんけいリンパ節に向けての
リンパマッサージも併せて行いました。

浅頚リンパ節
首の前面と後面、肩甲骨、脇の下あたりからリンパ液が流れ込み、
浅頚リンパ中心と呼ばれるリンパ節で合流します


※引用 https://www.koinuno-heya.com/massage/neck.html#lymphatic より

耳先や耳付け根をマッサージしながら、
浅頸リンパ節に向かって滑らせるように
首回りなどをほぐしていきます。
保湿クリームなどを使うと滑らせやすくなります。

首や頭は毛並みに沿ってマッサージすればよいですが、
肩甲骨や脇からリンパ液を集めようとすると
毛並みに逆らって撫でる必要があります。
犬があまり気持ちよくなさそうな場合は、
理屈に縛られ過ぎず、浅頸リンパ節周辺をほぐす感じで
マッサージしてあげましょう。

 

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