こんにちは。院長の小澤です。
10月下旬になり、ようやく天候も落ち着いてきました。
気温も下がり、ジョギング日和。
1ヶ月ぶりにスロージョギングのフォームチェックを兼ねて、スタッフそれぞれの動画を撮影…
体型や走り方の良い変化を患者さんたちとシェアする会話が
スロージョギングを始めた当初よりも、院内でとてもよく聞かれるようになりました。
私たちそれぞれの体調や体型が改善することが当初の目的でしたが、
患者さんたちにもいい刺激や、運動を始めるきっかけになっていることは、
思わぬ副産物でした。
それと同時に、今までにあまりお話することがなかったお悩みをお伺いすることも増えました。
「最近、急に太ってしまって。食事制限しても、運動しても、全く痩せないんです…」
股関節・鼠径部周辺を緩めて、痩せる
お悩みをお伺いする年代は、40代半ば~50代半ば、「更年期」と言われる時期が
圧倒的に多く、その際は普段の施術の中で、特に股関節と鼠径部周辺を緩めます。
筋肉が固くなっており、かなり押圧痛はありますが、脇腹や下腹部、太ももなど
ぜい肉がついた部分はかなりすっきりします。
更年期以降、急に増えた分の体重は、スッと戻ることが多いです。
更年期はホルモンバランスや自律神経の乱れによって、からだやこころに変化が起きやすくなります。
更年期を迎え、女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、中性脂肪も増えやすくなり、
基礎代謝量も低下しますから、今までと同じ量を食べ続けると、
自然と体重は増えていくことになるでしょう。
それと同時にからだが冷えて筋肉が固くなり、下半身が一気に太くなります。
上半身の太りをあまり聞かないのは、ホットフラッシュ・のぼせなど、
気や血の巡りがからだ上部に集中することが影響しているように感じます。
食事制限や運動でも痩せない、という状況はからだの冷え+筋肉の固さの改善から
アプローチしていきます。
筋肉を柔らかくした後は、その部位をいかに使うか!
わたくしが「腰の肉離れ」という思わぬアクシデントからX脚が改善したように、
改善するのに緩めた筋肉や部位を、その後上手に使えることで、
痛みはもちろん、ぜい肉を落とすなど体型の改善につながります。
閉経に向かって骨盤も広がっていきます。
特に経産婦の方は出産後の骨盤の状態で固くなるケースが多いので、
股関節や鼠径部周辺を緩めて痩せることはとても有効です。
体重より、体型。
20代の体型に戻すのではなく、新たに「なりたい体型」を作り上げていくイメージは
いかがですか?
プロポーションを20代の頃に戻して、
その時と同じ洋服やメイクに戻すケースは、ごく稀かと思います。
せっかく上手に年を重ねたなりの、今の自分の顔や内面に適した
ナイス・プロポーションが見た目も素敵な痩せ方だと思っています。
心理学用語「プライミング」
プライミング効果とは、
先行刺激(プライム、学習や記憶の課題など)の処理が、
無意識のうちに後続刺激(ターゲット)の処理に影響を与える効果です。
英語では「priming effect」と表記され、
日本語では「プライミング効果」や「先行刺激呈示効果」と訳されています。
簡単に言い換えると
「先行する情報に影響を受けて、後に起こる行動が変化すること」です。
例えば、“「赤」と言えば?”という連想ゲームをする前に
①あらかじめ果物の話をしておくと、
赤という言葉から「りんご」や「いちご」が
連想されやすくなるということがあります。
②あらかじめ車の話をしておくと、
同じ赤という言葉から「信号」や「スポーツカー」が
連想されやすくなります。
こうした効果が生じるのは、
単語や概念が互いにネットワークを形成しているためだと考えられます。
私たちは記憶と連想によって、このネットワークを構成しています。
更年期=代謝が落ちる=太った状況が変わらない
このつながりがご自身のセルフイメージにもなり得ます。
今までの方法でうまく痩せられないのなら、何かが違っていて、
必ず最適な方法があります。
その状況にとどまらず、脳内のネットワークのリンクの変化のために、
今までと同じことではなく、新しいアクションを取ることが大切です。
それが自分にとって当たり前になっていけば、
脳内ネットワークは自然に変わっていきます。
いつのまにかそれができる状態が普通になって、自然と行動も言動も変わります。
それによって生み出される結果も違ってきます。
プライミング効果で、それに関連する情報を次々につなげて
ご自身に新しいネットワークを構築していきます。
「これが自分だ」「太っている状況は仕方ない」
と思うのはそのネットワークの固定化です。
固定化させるより、臨機応変に変化させること。
最初の一歩に、股関節・鼠径部を動かしてみませんか?