こんにちは。院長の小澤です。
今回は「シニア犬をご自宅でケアするマッサージ」をご紹介します。
モデル犬を快くお引き受け頂いたのは
まひるくん (ミニチュアダックスフント ♂ 13歳10ヶ月)。
まひるくんとはドッグマッサージを始めた7年前からのお付き合いですが、
筋肉量が全く落ちていない!!
素晴らしいことです。
飼い主の井上さんに、お食事など秘訣を改めてお伺いすると
「大して手はかけてあげていませんよ」
と謙遜されながら、ずっと続けていることを挙げて下さいました。
・朝ごはんはドライフード(まひるくんが好み、原材料が厳選されたもの)にササミをトッピング
・夜ごはんはオートミールに馬肉をトッピング
・毎日20分くらいの散歩
・最近はドッグプールに行き、まひるくんの心身ともにリフレッシュ!(とても楽しそうに泳ぐそうです)
・月に一度のわんこ整体
「ずっと続ける」ということが、元気なシニア犬と共に暮らしていらっしゃる飼い主さんに
共通するように思います。
「ずっと続ける」ということは、犬たちにも安心感を与え、心穏やかに過ごせることも
長生きの秘訣だと感じます。
「ずっと続ける」には、飼い主さんにとって無理なくできることが大切。
・・・・ということで、くつろぎのひとときに手軽に出来る「シニア犬のためのマッサージ」を
ご紹介します。
シニア犬にマッサージが有効な主な理由は
①年齢と共に筋肉が固くなって動きにくくなることを防ぐ
②血流を促進させる
③呼吸を楽にさせることで代謝を上げる
④目や耳が不自由になることで起こるからだの緊張を和らげる
が挙げられます。
シニア犬のためのマッサージ 1 背中の筋肉をゆるめる
脊椎(背骨)沿いの筋肉に対して、指先で圧を加えています。
ちょうど人間でいう「指圧」のような感じです。
まひるくんは筋肉量があるので、しっかりとした圧で押していますが、
筋肉量の少ないシニア犬の場合は、毛並みに沿ってゆっくりと手の平を這わせていくように押していきます。
まひるくんはむくみやすい傾向にありますが、
毎回背中をゆるめると、むくみがとてもスッキリします。
シニア犬のためのマッサージ 2 前足付け根の筋肉をゆるめる
腕付け根の筋肉をゆるめます。
背中同様、親結を使い、指圧の要領でしっかり押しても問題ない箇所です。
脇の下にも手を入れ、親指以外の4指で関節の際をゆるめます。
ご自宅であれば、ワンコもリラックスしている状態だと思いますので、
仰向けにしてほぐしてあげるのもいいと思います。
シニア犬のためのマッサージ 3 首と胸回りの筋肉をゆるめる
首の骨に沿って、つかむ感じで指圧のように押していきます。
首を押す時に、反対側の手で胸回りをしっかり支える(ホールドする)するのがポイントです。
支えている方の手も、胸回りをさする要領で緩めてあげると一緒にマッサージできます。
シニア犬のためのマッサージ 4 後ろ足付け根の筋肉をゆるめる
とりわけ疲れが溜まりやすい太もも裏や骨盤上をマッサージすることで、
シニア犬によくある、足が踏ん張れずズルズル開いてしまう状態を緩和することができます。
まひるくんは、左後ろ足のこりがいつも強く出るので左を押圧していますが、両側押して問題ありません。
後ろ足は筋肉がこわばりやすいので、両手でしっかりと支え持ちながら、親指を使ってゆっくり押していくと
きれいに緩みます。
最初は少し声が出ていたまひるくんですが、筋肉の固さがなくなると(0:50辺りから)
動きが急に良くなり、リラックスしていきます。
わんこの様子を見ながら、横向きで同様にマッサージするのもいいでしょう。
シニア犬のためのマッサージ おまけ みんなで楽しく受けています!
いつも一緒に施術を受けている仲間たちです。
最初の動画ははなちゃん(ミニチュアダックスフント ♀15歳3ヶ月)。
腰椎ヘルニアを過去に患っており、左背中から左後ろ足に筋肉の固さが強く出ています。
出会った当初は、マッサージされることを強く嫌がるほどの筋肉が硬直していましたが、
飼い主さんの温かいケアも大きく、今はとても良好です!
後半の動画はサウザーくん(ミニチュアダックスフント ♂11歳5ヶ月)。
いつも元気に動きながら施術を受けるのが、サウザーくんスタイル。
ご機嫌でマットに顔をこすりつけるようにして、しっぽをフリフリ...
動画は施術の最後の調整の部分で、かなりからだがほぐれてよく動いています。
こりが強い時は全く動かずおとなしくしているので、
言葉がなくとも、からだの状況をいつも上手に伝えてくれます。
飼い主さんたちが施術を受け、その後にわんこたちが施術を受けて、
施術を受けるわんこたちを見ることで更に飼い主さんたちも癒やされてリラックス。
そんな月に一度の光景が、わたしの大きな癒やしにもなっています。
家族みんなが元気でいることが、それぞれの健康や安心を支えていますね。